技・職人
● 相輪
多重塔の屋上、心柱の頂部にある銅製飾り。その基本形七つの部分のひとつ「宝輪(ほうりん)」。平面の銅板が絶妙の曲面を描きながら相輪の一つひとつを形づくり、屋根から天に向かって力強く伸びていく。
● 鬼
屋根の棟の両端に付けられる、魔よけと装飾を目的とする鬼飾り。木を彫った原型に銅板を当て、根気よく入念に打ち出し、浮き出てくる凹凸の造形に、銅の艶が磨きをかけられ魂が入っていく。
● 本瓦棒葺き
神社仏閣建築では、瓦棒の大きさと溝板がほぼ同じ寸法の、心木入り本瓦棒葺きが一般的で、重厚な屋根の趣が演出できる。屋根下地に取り付けられた骨太の心木に、銅屋根を丹念にかぶせていき、全面を仕上げる。